鼻臭 鼻が臭う
概念
鼻臭とは、鼻腔呼吸に臭気があるものをいう。鼻藁(萎縮性胃炎)・鼻渕(副鼻腔炎)などでみられ、ひどいものでは特殊な悪臭があり、俗に「臭鼻症」とも称する。
弁証分型
肝胆湿熱の鼻臭
臭気をともなう黄緑色の鼻汁・鼻閉・頭痛・嗅覚減退・鼻腔局所の圧痛・めまい・顔面紅潮・目の充血・口やのどの乾燥・胸脇部が張る。便が硬い・尿が濃い・舌質が紅・舌苔が黄膩・脈が弦滑
鑑別分析
肝胆に鬱結した湿熱が鼻竅を上擾したために発生する。副鼻腔炎に相当する。
治療法
清泄肝胆湿熱・解毒通竅
方剤例
竜胆瀉肝湯+金銀花・蒲公英・辛夷・紫花地丁
脾虚湿熱の鼻臭
鼻から呼気の強い悪臭・鼻腔内の黄緑色の痂皮・嗅覚減退あるいは消失・腹がつかえて張る・頭痛・よく眠くなる・元気がない・無力感・口は渇くが水分は欲しくない・舌苔が白膩・あるいは黄で乾燥・脈が濡数。
鑑別分析
脾虚で運化が不足して湿濁が停滞し、長期間鬱して化熱し湿熱となって鼻竅を上擾するために発生する。
治療法
化湿清熱
方剤例
三仁湯 (杏仁・滑石・通草・ビャクズク・竹葉・厚朴・生ヨクイニン・半夏                                     9
鼻臭について
肝胆湿熱の鼻臭は実熱で、脾虚湿蘊化熱による鼻臭は本虚標実であり、鑑別は容易である。鼻は肺竅であるから、両証は肺と密接な関係がある。
文献:「景岳全書」27巻