療方調律 加味逍遙散 かみしょうようさん【第2類医薬品】
療方調律 
加味逍遙散 
かみしょうようさん
15日分 4,650円 税込5115円 店頭にて
販売
療方調律 
加味逍遙散 
かみしょうようさん
30日分 9,000円 税込9900円
血液循環をよくしてホルモンのバランスを整える漢方薬です。生理前にはホルモンのアンバランスになり生じるイライラや不安感、気分の高揚といった女性特有の月経前緊張症にも用いられる処方でもあり、女性の保健薬としてもおすすめです。

特徴

疲れやすい方の冷え症や、月経不順などに効果があります

中国宋時代の漢方書「和剤局方」に記載されている薬方で、虚弱体質、血の道、更年期障害により種々の不定愁訴のある婦人の薬剤として古くから使用されています。
体質が虚弱で疲れ易く、冷え症で手足が冷えやすいが、その反面のぼせたり熱感がおきたり手足がほてったりすることもあり、また肩こり、頭痛、頭重、精神不安やイライラなどの精神神経症状を訴え、ときに便秘があり多くは血の道症を伴うような諸症状に用いられます。
本処方は、疏肝健脾、和血調経の働きがあり、特に虚弱体質な婦人の月経不順、月経困難、更年期障害に優れた効果があります。

加味逍遥散の処方構成

当帰 芍薬 白朮 茯苓 柴胡 牡丹皮 山梔子 甘草 薄荷 生姜

冷えや自律神経の乱れにより、ホルモンバランスが崩れ血流の循環も悪くなって、肝臓の働きが低下します。その為に便秘になったり、貧血・肩こり等の様々な症状が出てきます。
山梔子・薄荷は自律神経を安定させ、柴胡は肝機能を高め、当帰・芍薬・牡丹皮が血液の働きを増すことによってホルモンバランスを整え、疲労倦怠・貧血・肩こり・便秘等の症状を改善します。


効能・効果

体力中等度以下で、のぼせ感があり、肩がこり、疲れやすく、精神不安やいらだちなどの精神神経症状、ときに便秘の傾向のあるものの次の諸症:冷え症、虚弱体質、月経不順、月経困難、更年期障害、血の道症、不眠症

※「血の道症」とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状を指します。

用法・用量

次の量を1日3回食前又は食間に水又は白湯にて服用。

年齢 1回量 1日服用回数
成人(15才以上) 1包 3回
15才未満7才以上 2/3包
7才未満4才以上 1/2包
4才未満2才以上 1/3包
2才未満 1/4包

用法・用量に関連する注意

用法・用量を守って正しくお飲みください。
小児に服用させる場合には、保護者の指導監督のもとに服用させてください。
1歳未満の乳児には、医師の診療を受けさせることを優先し、止むを得ない場合にのみ服用させてください。

成分

【成分】本剤3包(5.4g)中
抽出加味逍遙散エキス(3/4量) 3,075mg(トウキ・シャクヤク・ビャクジュツ・ブクリョウ・サイコ各2.25g、ボタンピ・サンシシ各1.5g、カンゾウ1.125g、ハッカ0.75g、ショウキョウ0.375g)

添加物:ヒドロキシプロピルセルロース、乳糖

加味逍遥散 中医学解説
【効能】 疏肝解欝・健脾補血・清熱涼血
【適応症】 加味逍遙散(丹梔逍遥散)は、気血両虚の肝鬱化火の代表症で、ゆううつ感、いらいら、頭痛、のぼせ、ほてり、出血などの熱症をともない、しびれ感、皮膚につやがない、疲労感、食欲不振などを呈するものに用います。
【類方比較】 補中益気湯:体力消耗が著しく、下肢倦怠感、下痢、盗汗があり、精神不安のない場合に用います。(脾虚、中気下陥)
抑肝散加陳皮半夏:神経興奮症状が強く、臍の左側で動悸のひどい場合に用います。(気血両虚の肝陽化風)
当帰芍薬散:顔色がすぐれず、下腹部に抵抗、圧痛があるが、季肋部にはそれらがない場合に用います。
小柴胡湯:神経症状が乏しく、右季肋部の抵抗、圧痛(胸脇苦満)がある場合に用います。
【解説】

柴胡・芍薬・薄荷は、自律神経系の機能調整鎮静に働きます(疏肝解欝)。特に柴胡・芍薬の組み合わせがこの効果を強めます。ゆううつ感、いらいら、抑うつ感などの精神的ストレスが緩解されます。牡丹皮・山梔子は、鎮静、自律神経系興奮の抑制、解熱、消炎、抗菌に働き、止血作用ももちます。(清熱涼血)。いらいら、怒りっぽい、ヒステリックな反応などを緩解します。当帰・芍薬は、滋養強壮作用により、体を栄養、滋潤し内分泌機能を調整します(補血)。白朮・伏苓・甘草・生姜は、消化吸収を促進します。(健脾)。白朮・伏苓は、組織中や消化管内の水分を血中に吸収し利尿作用により排除します(利水)。当帰・芍薬・牡丹皮は、子宮筋に対し調整的に働き、他薬とともに内分泌機能や自律神経機能を調整して、月経を調整し、(調経)芍薬・甘草は、鎮痙、鎮痛に働きます。

【治療の現場から】 のぼせ、いらいら、不眠などが強いときや、炎症が強いときには、黄連解毒湯・三黄瀉心湯などを合方します。
食欲不振、元気がない、疲れやすいなどの気虚の症候が強ければ、六君子湯などを合方します。
下痢、浮腫が強ければ、五苓散や猪苓湯などを合方します。
皮膚の乾燥、やせるなど血虚の症候が強ければ、四物湯を合方します
心窩部・季肋部に軽度の圧痛
(胸脇苦満)
性周期に連動し精神神経症状を訴える
発作性の発感・上半身の灼熱感

※この目標に必ずしもこだわる必要はありません。
【臨床応用】 自律神経失調症・更年期症候群・神経性胃炎・胃十二指腸潰瘍・慢性胃炎・慢性肝炎・胆のう炎・肝硬変の初期・慢性乳腺炎・月経不順・月経困難症・月経前期症候群・乳腺症・過敏性結腸症・神経性下痢症・膀胱神経症・慢性膀胱炎などで、肝気欝結・気血両虚を呈するもの。これに準じるが、高血圧症・動脈硬化症・骨盤内炎症・慢性の微熱・出血などにも用い、肝欝化火で気血両虚を呈するものに適している。
添付文書