皮膚の働き |
皮膚の最も外側には、角質細胞がレンガのように積み上げられた構造をもつ角質層があります。角質層は外界からの刺激や物質から皮膚をまもるバリア(防壁)の役割をしています。また、細胞と細胞の間にはセラミドなどの細胞間脂質があり、うるおいを保っています。さらに角質層表面は皮脂膜で覆われていて、皮膚がたくわえている水分の蒸発を抑える役割をしています。
|
|
健康な皮膚
|
|
健康でいい状態の肌は角質層が整っていて水分量が一定に保たれています。
肌表面のキメも整っていて、形のよい三角形が見られ、見た目も柔らかなツヤがあります。
|
乾燥肌・敏感肌の皮膚
|
角質層が乱れやすく、表面が荒れてめくれていたり、はがれた部分があったりします。
角質層がうすくなっている部分はうるおいを保てないためキメも荒く、刺激に弱いため皮膚トラブルが起きやすくなります。
|
|
スキンケアの重要性
|
乾燥肌・敏感肌を代表する皮膚トラブルには、アトピー性皮膚炎が知られています。1999年、厚生省(現厚生労働省)の研究班がアトピー性皮膚炎の治療のための初のガイドライン(治療指針)をまとめました。専門医に限らず臨床医を対象としたものですが、次の三つの柱を平行して行うことを重要としています。 |
●食物やストレスなどの原因の除去●
●皮膚の清潔と湿度(うるおい)を保つスキンケア●
●ステロイド薬などの薬物療法●
|
アトピー性皮膚炎では、保湿能の低下など種々の皮膚機能の異常がみられ、このことが発症の誘因あるいは慢性化の大きな要因となっている可能性が指摘されています。ガイドラインではこうした皮膚機能の異常を補うためのスキンケアを重要な柱としてあげています。 |
|
スキンケアの目的
|
乾燥肌や敏感肌では、外界と向かい合う最前線の皮膚が、バリア(防壁)としてうまく機能しないために刺激を受けやすく皮膚トラブルが起きやすくなります。この低下した機能を補って上手に皮膚を健康な状態に保っていくのがスキンケアの目的です。 スキンケアの基本は、肌の汚れを落として清潔にし、みずみずしい潤いを与えて、乾燥や外部の刺激から皮膚を保護することです。プローラ
スキンケアシリーズは、「清潔」と「保湿・保護」によって、低下した皮膚の機能を補い、健やかな素肌づくりを目指します。 |
|